2020年09月16日

星の王子さま(サン=テグジュペリ)

早く読まなきゃ、と思っていた児童文学の名作に、ついに手を伸ばせました。新潮文庫の河野万里子訳で読みました
砂漠に不時着した飛行機パイロットが出会った「星の王子さま」。彼はある小惑星の王子さまで、バラの花と触れ合い、火山の手入れをし、星を破壊するバオバブを退治して過ごしていました。ある時バラとの喧嘩から星を飛び立ち、いくつかの星を巡った末に地球に至ります。
美しく純でいて、寓意に富んだ作品です。特に星を飛び立った王子さまが地球に至るまでに出会うへんてこな人々は、いづれも大人の風刺であります。実体がなくても権威を持ちたい王様、飲むことを恥じている、恥じていることを忘れようと酒を飲む呑んだくれ、指示に忠実に従い続ける点灯人…どの人たちも愛らしくも愚かで、愛おしさと悲しさを感じます。
王子様がキツネと仲良くなり、ただアノニマスな人から互いにかけがえのない存在となり、バラとの触れ合いを振り返る場面も、純で美しい。「お願い……なつかせて!」の場面は、本当に可愛らしくて、心が締め付けられます。これ、訳も良い…。
僕も、数を数えるのが大好きで、権威に影響を受け、時間を惜しんで特急に乗り、仕事の片手間に人の話を聞いたりする、すっかり大人になってしまったなぁ、と感じます。22歳、まだまだ子どもでいたいけど、もう、戻れない。
posted by みさと at 20:37| 奈良 ☁| Comment(0) | 読書(児童文学作品) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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