2015年02月15日

子どもたちは夜と遊ぶ(上)(下)

 辻村深月さんの長編推理小説です。

あらすじ
 留学への道を開く論文コンクール。D大の狐塚孝太か木村浅葱が入賞すると思われていたが、賞を勝ち取ったのは「i」を名乗る謎の人物であった。浅葱はその正体を掴もうとし、ネットを探しているうちに、「i」は長いこと離れ離れになっている自分の兄ではないかと思い当たるが……。




 二巻に渡る大長編だけあって、読後胸がいっぱいいっぱいになりました。叙述トリック、意外な犯人、見立て殺人ん…推理小説をよく読む人なら予想しえて、食傷気味のものかもしれませんが、辻村さんの魅力は、ただの本格ミステリに終わりません。
 浅葱の視点になって、だんだんと心が追い詰められていく様がよく描かれていて、自分まで辛くなってきます。浅葱も、そして狐塚、月子も強いようでいて弱い、等身大の人間なのです。
 何度も書いたかもしれませんが、辻村さんは、非日常の舞台の中に映る等身大の(日常の)人間を描いてらっしゃいます。そして、どんなに辛い話でも大概少しの温かみがはいるのです(この作品で言えばエピローグですね)。
 他の作品とのリンクも楽しめます。恭司と孝太は昔読んだ別の小説にも出てきたので、「あ!」と思いました。
 また時間のある方は、「本日は大安なり」などと一緒に読んでみてください。ウィキペディアにリンクのまとめもあるので、ぜひご参考に。
評価:B
posted by みさと at 00:02| 奈良 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(辻村深月) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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