2014年04月23日

ツナグ

 辻村美月さんの連作です。

あらすじ
 使者ーーツナグーーと呼ばれる仕事がある。人は使者を通じて、生涯に一度だけ死者と会えるのだ。好きなバラエティアイドルが急逝した女性、頑固なあまり親戚との関係を悪くしがちの長男、演劇部内のオーディションで親友に嫉妬した少女、婚約した翌日に帰ってこなくなった彼女を待つ会社員……死者と生者の思いをツナグは結ぶ……。




 中々夢中になって読みました。初めツナグには特別な人間のようなイメージがありましたが、後半でのあまりの人間らしさに驚きましたね。ツナグの視線も描くことで依頼する側だけの視点では見えないものも見えてきます。依頼して幸せになれるのか、逆に不幸にならないのか。それが分からないのに見届けるというのはやはり心痛むことでしょう。
 辻村さんは、もうミステリ作家を抜けて、オールラウンドの作家になった、と言っても、根底にはやはりミステリの書き方が隠れているなと思います。
 自分なら誰に会うだろう、と思いを馳せると、やっぱり物心つかないうちに死に別れたおじいちゃんでしょうか。でも、会うことで余計に辛くなる気もします。本当にあれば良いのにと思う一方、あったらあったで結局使えないかもしれません。

評価:B
posted by みさと at 23:11| 奈良 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(辻村深月) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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