2011年10月02日

 麻耶雄嵩さんの長編推理小説です。

あらすじ
 何者かに弟・襾鈴(あべる)を殺された珂允(かいん)。彼は襾鈴の死とその直前の失踪の原因を探る為に、地図にない村に潜入しようとする。だが、珂允を待ち受けていたのは鴉の大群であった。珂允は辛くも一命を取り留め、助けてくれた頭義(かしらぎ)の家に世話になる。その後、大鏡という神が支配するこの村で、珂允が遭遇するのは連続殺人であった…。




 久々の麻耶作品です。麻耶さんの小説でこれほど読みやすいのも珍しいです。『夏と冬の奏鳴曲』で私を苦しめたうんちくもあるにはありますが、短い上に内容もそれなりに簡単でしたし。
 読み始めてまず気になったのが名前です。珂允と襾鈴ーーカインとアベルーーって旧約聖書に出てくる(ネタバレ・反転→)人類初の殺人事件ではないですか。まさかと思って叙述トリックに注意しつつ読んでいたら犯人に関してはやっぱりかと思いました。しかし、他の面では完全に騙されましたね。特に橘花と櫻花のトリックは秀逸。最後のどんでん返し、「騙された」と言う感覚が何とも言えません。
 麻耶さんらしい盛りだくさんのトリックでした。これは『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』に劣らぬ銘作ですね。

評価:AA
posted by みさと at 22:28| 大阪 ☁| Comment(2) | TrackBack(1) | 読書(麻耶雄嵩) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。ミステリーいろいろと読まれてるんですね。
私も先日初めて麻耶さんの小説読みましたが、ミステリー要素がすごくおもしろかったです!
ミスリードのさせ方がうまい。。。
独特の世界観も結構やみつきになりますね。
トラバさせていただきました(_ _*)
Posted by yoco at 2015年02月26日 22:05
はじめまして。
自分も麻耶雄嵩さんのあの独特の世界に完全に引き込まれていた時期があって、ひたすら読み漁ってました。クセが強いだけあって、ハマると本当にハマります。
初めて読まれたのでしたら、これを機会にぜひ他の作品もお読みください! メルカトル鮎/木更津悠也のシリーズなど、名作ばかりですよ♪
自分もここしばらく麻耶さんの作品を読んでいないので、久しぶりに読みたいと思います^ ^
Posted by 三里千秋 at 2015年02月27日 22:41
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「鴉」 麻耶 雄嵩
Excerpt: 鴉 (幻冬舎文庫) 弟の失踪と死の謎を追って、地図にない異郷の村に潜入した兄。 襲いかかる鴉の大群、連続殺人…メルカトル鮎が導く逆転と驚愕の結末。 東京創元社98年度「本格ミステリ・ベスト10」第一位..
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Tracked: 2015-02-26 22:03