2016年08月16日

遠野物語

 柳田國男さんの作品です。言わずと知れた遠野物語。民俗学のバイブル的存在です。小話が無数に連ねられている形式で、7月以来隙間時間に少しずつ読んでいって、先週やっと読了しました。
 淡々と遠野の伝承や文化、民俗を綴っているだけなのに、遥か遠い遠野が不思議と近しい存在に感じてきます。全くの異国のはずなのにどこか郷愁めいたものを感じるのです。
 大学生中に遠野へ旅行してみたいなぁ、とふと思ったり。大学で専門にするわけではありませんが、地元含め、いろんな土地の民俗を調べるのもやってみたいですね。

評価:B
posted by みさと at 17:01| 奈良 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(小説以外) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月14日

死者は還らず 山岳遭難の現実

 丸山直樹さんのルポルタージュです。山岳遭難の状況からさらに踏み込んでその背景となる心理状況にまで踏み込んで、事故の原因を考えています。私自身、大学のワンゲルで沢登りをしているため、かなり身につまされる内容でした。自分は死ぬほどの危機一髪、といった経験はまだありませんが、少し滑落しかけたことや一歩間違えば20メートル下へ真っ逆さまというところを木の根をつかんでトラバースしたことはあります。ああいう時、やけに冷静なんです。死ぬ時は「ああ、死ぬんやな」ってあっさりと死ぬんだろうな、と思いました。
 一番ゾッとしたのが、遺族の章。自分が死ぬことは諦められたとしても、自分が死んだ後家族・親族や友人に迷惑をかけると思うと絶対に死にたくないと思います。

 このルポを読んでいて、筆者が事故の死者や同行者を散々にこき下ろしているのがやけに目につきました。読んでいる最中筆者の文章にかなり苛立ちながら読んでいました。後書きによると、筆者はできるだけ真の原因を追求したいとしています。その上で、自分の意見を率直に、あるいは読者にインパクトを与えるため計算して強く書いたとしています。このような態度を通して、読者に遭難について真剣に考えてもらいたいというのが筆者の意図だそうです。私は腹が立ちながらも、それならばその作戦は私に関しては成功しているな、と思いました。
 作者の(文章から伝わってくる)人格は到底好きにはなれませんが、登山者や登山者の家族はぜひ読むべきルポだと思います。

 読了後一月近く経っての感想なので、ただでさえ下手な文章が一層ひどくなってしまった気がします。感想がうまく伝わっていないかもしれませんが、何卒ご勘弁を。

評価: A
posted by みさと at 09:28| 奈良 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(小説以外) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする