2016年03月23日

高校卒業・京都へ

 お久しぶりです。3月9日、第一志望大学の合格が決まりました。学校や友達、家族らと共に喜びあったのも束の間、受験という壁が消えた途端に「卒業」の文字が目の前に現れました。めでたくも悲しく寂しい、感傷に浸るひと時となると思いきや、諸々の入学や以前から友人と構想していた卒業旅行の計画で、多忙に追われて一瞬の間に一週間がたってしまいました。
 16日に高校の卒業式を終え、翌日から親しい友人四人と二泊三日の卒業旅行に出かけました。魚津で見た蜃気楼(感動で騒ぎまくっていたら地元テレビに取材されました笑)、宇奈月の温泉、富山のお城、金沢の兼六園などなど、どれも心に残る思い出になりました。卒業式直後からというハードスケジュールのせいで後半バテ気味ではありましたが、仲の良い友達と忙しいこの三月の貴重な時間を共有できて、本当によかったと思います。4月からは遠く離れた土地へ行く友人もいたこともあり、別れるのが名残惜しくてなりませんでした。
 昨日は入学書類提出日だったのですが、一週間の無理がたたってか風邪をひいてしまい、しんどい中大学へ書類を提出を提出しに行きました。無事に出せたのですが、帰宅後バタンキューで、そのまま12時間も寝てしまいました。幸い今朝には殆ど回復し、地元の友人と会ったり塾の卒業式に行ったりしました。明日からは高校に合格体験記を出しに行ったり、大学の新歓に行ったりする予定です。
 こんな感じで忙しい毎日ですが、1日1日が本当に充実しているように感じます。


 4月より京都府内の某国公立大学へ通うことになります。遠距離通学となるためさらに時間がなくなって郷土ネタを書く時間がますますなくなってしまうかもしれません。しかし、京都も大和河内と同様歴史の宝庫ですので、新天地でも歴史探求をしていきたいと思っています。
 たとえブログに書けないとしても、柏原や三郷を始め、南河内・西和の歴史への興味は生涯持ち続けるつもりです! 高校の定期が切れるまでに、定期券内の河内長野・富田林の名所旧跡を回ってみる計画も立てています(*^_^*)
 これからも、間隔は長くなっても(やはり読書感想が中心となるかもしれませんが)ブログは更新していくつもりです。気長にお付き合い下さるれば幸いに存じます。これからもよろしくお願いたしますm(_ _)m
posted by みさと at 23:54| 奈良 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月08日

坊っちゃん

 夏目漱石さんの長編小説です。

あらすじ
 東京の物理学校を卒業したおれは松山の中学校に数学教師として赴任した。江戸っ子気質のおれは私生活を冷やかしたりいたずらをしたりする生徒たちと対立する。赤シャツや野だら他の教師らとも交流を持つが、どうもしっくり来ないことばかりだった……。




 妹に借りて読みました。喋り言葉(べらんめえ口調の江戸弁?)で書かれており、読みやすい部類に入ると思います。ストーリーも痛快で分かりやすいです。いい意味で、子供向けに近い感じがします。登場人物の役割付けがはっきりしていて、悪役がきちんと定められていますが、その悪役も悪役ながら愛すべき印象を与える。赤シャツや野だいこがその役回りですが、決して心から憎むということはできません。バイキンマンみたいな感じとでも言うのでしょうか。親しみやすいキャラクターですよね。この親しみやすさは、彼らのような俗物的存在がある程度誰の心にも存在しているからかもしれません。
 もう一つ、この小説が傑作としているのは、構成/物語と文体がぴったり合っているからだと思います。文章が『こころ』とかのそれならば、『坊っちゃん』はあまり面白いと思えないのかもしれません。微妙なバランスで絶妙な作品が出来上がっているのだと思います。

評価:B
posted by みさと at 22:13| 奈良 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(その他の著者) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月05日

蜘蛛の糸/杜子春

 芥川龍之介さんの短編集です。収録作品は『蜘蛛の糸』『犬と笛』『蜜柑』『魔術』『杜子春』『アグニの神』『トロッコ』『仙人』『猿蟹合戦』『白』です。

あらすじ
 財産を使い果たした杜子春は宿もなく、洛陽の西の門にもたれかかって空を眺めていた。すると、どこからか片目すがめの老人がやってきた。老人の指示に従い、杜子春は再び金持ちになるが…。




 童話を中心に芥川さんの名作を収録した短編集です。そろそろ芥川さんのカテゴリ独立させようかな…。
 『蜘蛛の糸』『杜子春』は言わずとしれた寓話的な超有名作品です。『羅生門』のイメージが強すぎてか、個人的に芥川さんは暗くて重厚なイメージがあるのですが、この二作品は強烈な印象を残しながらも心をえぐってしまわない程度で歯止めが聞いています。絵本を読んでいるような少し懐かしい感じもしました。将来子供に読み聞かせてやりたい。そう思わせる作品です。
 『犬と笛』『魔術』『アグニの神』『仙人』『白』も童話の類ですね。子供向けの作品、というとまるで侮っているように聞こえますが、子供向けに書くって、大人向けに書くよりも遥かに難しいと思います。簡潔で、示唆に富んで、読む人を心躍らせ、感動させる。いずれも佳作で楽しめました。『犬と笛』『白』みたいな話を一回自分でも書いてみたいな、なんて思ったり。
 『猿蟹合戦』。解説で「所詮は気軽な戯作』とさらっと書いていて、「解説で作品批判してええん?」ってものすごく思いました。皮肉が効いていて面白いです。ただ、これは子供には読み聞かせたくないですね笑。
 『トロッコ』。実は読むのは初めて。子供の心理の描写が素晴らしいですね。先が分からず、次第に心細くなっていくあの気持ち。ものすごくよく分かります。山登りしてる最中によく獣道や踏み分け道に突っ込んでちょこっと冒険するのが趣味なので、今でもよく感じます笑 帰った後、アレが少し心地よいものに感じるから少し不思議。そもそも人生自体先の見えない不安なもの。そうですよね。。。
 『蜜柑』。どんよりと曇った暗澹たる気持ちが、色鮮やかな蜜柑が乱落する様子を通じて、見事に朗らかな気持ちに転換する描写がこの上なく秀逸だと思います。暖な日の色の蜜柑が汽車からバラバラと落ちていく様子。映画を見ているようにありありと目の前に浮かびます。読んでいる自分の気持ちまで作品の語り手に一致して変化しているみたいな感じがします。最終シーンの感情は、ほんとうになんとも言えないですね。明るくなれるとか勇気をもらえるとか心よいとか書くと、ものすごく陳腐で筆足らずになってしまいます。とにかく、読んでみてください! この短編集の中でも一二を争う名作だと思います。

評価:A
posted by みさと at 00:04| 奈良 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(その他の著者) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月04日

私と踊って

 恩田陸さんの短編集です。収録作品は『心変わり』『骰子の七の目』『忠告』『弁明』『少女界曼荼羅』『協力』『思い違い』『台北小夜曲』『理由』『火星の運河』『死者の季節』『劇場を出て』『二人でお茶を』『聖なる氾濫』『海の泡より生まれて』『茜さす』『私と踊って』『東京の日記』『交信』です。

あらすじ(表題作)
 私は辛気臭い黒いワンピースを着てパーティ会場で壁の花となって突っ立っていた。不意に一人の少女と目があった。彼女はまっすぐに私に近づいてきて言った。私と踊って。私は彼女に連れられて廊下に出た。壁の下半分にある窓から差し込んだ陽射しが、廊下に光のステージを作っていた…。




 前期試験終了後早々の読書。試験会場からの帰り道に読み始めました。どんだけ読書に飢えててんって感じですね笑。
 短い作品ばかりですが、恩田ワールドを十分に楽しめました。
 『心変わり』。サスペンス感のある短編。純粋に面白かった。こういうできすぎた感じの話、長編だとイマイチなことが多いですが、短編だと面白くなる不思議。そう言えば、私ばかよね、って歌謡曲ありましたね。
 『骰子の七の目』『東京の日記』はちょっぴり社会風刺めいたSF。結構シャレにならない? こんな世界が来なけりゃいいな、と心底願うばかりであります。
 『忠告』『協力』の連作は中々お気に入り。結構怖いね。動物と喋りたい気持ちもあるにはありますが、喋れないからこそ可愛がれるのかも、などと思ってしまいました。
 『弁明』。『中庭の出来事』の裏話らしいですが、そちらを読んでいないので筆者の意図はつかめていないかもしれませんが、どこか臨場感があって好きです。暗い部屋、スポットライトに照らされた女の子が物慣れない様子でぽつりぽつりと喋っている様子が目に浮かびます。
 『少女界曼荼羅』。不思議な世界観です。諸星大二朗の漫画にありそう。
 『思い違い』。恩田さんがこれを書いた気持ち、なんとなく分かります。お店とかでふと耳に入ってくる話を聞いてしまうってたまにありますよね。あんまり行儀は良くないでしょうけど…。
 『台北小夜曲』『火星の運河』。幻想的でノスタルジック。こういう雰囲気好きやなぁ…。台湾に行きたくなりました。
 『理由』。短いオチ話。童話みたいやけど、よくよく考えたら怖いよ…。
 『死者の季節』。言葉にするって呪いって本当にそうですよね。実話怪談なんですね。怖。
 『劇場を出て』。短くまとまった、意図がはっきりした作品。J-POPの歌詞にありそうな内容です。
 『二人でお茶を』。こういう話ってありがちと言えばありがちかもしれませんが、書く人によってその人のカラーが出るのが面白いですね。
 『聖なる氾濫』『海の泡より生まれて』『茜さす』。写真シリーズとでもいうのかな。それこそ写真的というか、ものすごく視覚に訴えてくるシリーズです。それも、セピア色のフィルターをかけて見ているみたいな感じです。
 『私と踊って』。ノスタルジックで綺麗な作品です。
 『交信』。幼い頃に読んだ手塚治虫の漫画を思い出しました。はやぶさ帰還の記念作品なんですね。

評価:B
posted by みさと at 21:41| 奈良 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(恩田陸) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする