2012年02月29日

B級グルメが地方を救う

 田村秀さんの本です。

 食文化の紹介本なのか経済振興の本なのか、見分けがつきにくいですが、前者として読んだ方が比較的すっきりすると思います。
悪くはない本ですが…ただどっちつかずと言う感が否めません。読んでいて美味しそう、と言う気持ちも湧きませんし、うちの町もこうしたら良いのに、と言う気持ちも湧きませんでした。薄い本だったから良かったのですが、あまりにも長かったら放り出していたかもしれません。

評価:C
posted by みさと at 21:54| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(小説以外) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月26日

まほろ市の殺人 冬 蜃気楼に手を振る

 競作で、この本「冬」の担当は有栖川有栖さんです。

あらすじ
 この街・真幌市は冬になると蜃気楼が洗われる。その蜃気楼に手を振ると幻の街に連れて行かれるという迷信があった。満彦が五歳の頃、三つ子の兄の浩和が蜃気楼に手を振った直後に死んだ。
 二十数年たった後、満彦は帰路で大金を見つけた。思わず失敬してしまった彼は泥酔した兄を連れて家に帰るが…。




 倒叙もの、ですね。中編一作だけで本になっていたので軽く読めました。
 倒叙ものは段々と追いつめられていく感触が良いですね。ドキドキして本を離せなくなる。読むのは二回目ですが、やはり興奮は消えませんでした。良い作品は何度読んでも良いものです。

評価:A
posted by みさと at 20:43| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(有栖川有栖) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月25日

江戸の牙第三話 阿片!墓標なき男

第三話あらすじ
 最近江戸市中では阿片が出回っており、被害者があとを断たない。町方が捜索するも、阿片密売人は中々捕まらない。本所方も阿片密売組織捜査を始める。特に、二年前ある鉄砲を持った組織に部下を殺され職を追われた大熊伝十郎は、密売組織が二年前の組織と同じだと睨み、勇んで調査を行うが…。




 とにかく悲しい話でした。「てめえら鬼畜の大悪党〜」という言葉が前話以前よりも意味を持って受け取ることができました。
阿片中毒者役の人々の演技も哀れみを誘って上手でした。
 ネタバレ・反転→阿片中毒の妻を持つ同心の悲しみがよく伝わってきました。本当に可哀想です。友人を殺さねばならなかった伝十郎も辛かったでしょう。

評価:A
posted by みさと at 22:59| 大阪 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ・映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

雑記

 長い間、読書以外の記事を書いていませんでした。鉄道・日記目的でこのブログをご覧になっている皆様(どれぐらいいらっしゃるのでしょうか)は退屈されていたかもしれません。私はここ一ヶ月、人並みに勉強をしたり、部活をしたり、バレンタインチョコをもらったり、誕生日プレゼントを友人に渡したり平凡に過ごしていました。

 現在部活では個人では「八尾市」について調べています。また、春休みに取材旅行もひかえており、それの下調べとして竜田越えについて色々と調べたり、現地に行ったりしています。堅上の歴史というのは中々に面白いものです。

 今週の水曜日〜今日は学年末試験。感触はぼちぼちと言ったところです。
posted by みさと at 22:09| 大阪 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月24日

鹿男あをによし

 万城目学さんのファンタジー小説です。

あらすじ
 神経衰弱を治す為におれは奈良の女子高校・奈良女学館高等学校に赴任した。しかし、初日から堀田という女生徒の不可解な言動に惑わされ、辛い日々を送ることになる。ある日、こっそり鹿せんべいを食べたおれは後日「鹿せんべい、そんなにうまいか」と雌鹿に中年男の声で話しかけられた。鹿は続ける。「さあ、神無月だーー出番だよ、先生」。おれは鹿から指令を受け、日本を「なまず」から救うため奔走する…。




 万城目学はマキメ マナブと読むそうです。マンジョウメ ガクと読んだのは私だけではないはず。万城目淳を思い出したのも自分だけではないはず。
 軽い文体で、あっさり読むことができました。物語も良いですが、どちらかというとこれは「人物」で読む小説ですね。
 キャラクターがいずれも個性的で、藤原君やリチャード教頭などに愛着が湧きました。「おれ」や堀田はもちろん、名無しの主将も結構印象が強かった。終盤のリチャードが可哀想でなりませんでした。なんやかんやで一番感情移入したのはリチャードかな。

評価:B
posted by みさと at 20:35| 大阪 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(その他の著者) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月23日

柏原市史第二巻 本編(T)

 柏原市史編纂委員会による柏原市の資料です。第二巻では柏原市の自然及び古代〜中世の柏原が書かれています。私が興味があるのは弥生〜平安なので市史の中で一番よく読む巻です。
 竜田越えのルート考察・竹原井離宮の場所考察については特に熟読しました。今一番興味を持っているのが竜田越えですので。
 地歴部で「大和路を行く」というテーマで取材旅行を企画しているので、その下調べにも役立ちます。
 古墳のことも大変興味深い。柏原の平尾山千塚、八尾の高安山古墳群、羽曳野・藤井寺の古市古墳群など、あの辺りは多種多様な古墳がたくさんあって本当に面白いです。「双円墳(ひょうたん形)」「前方後方墳」というのもあるということが分かりました。古代史というのは知らないこと・分からないことばかりなのでロマンがありますよね。

 私、古代が歴史の中で一番好きだと言うと皆に不思議な顔をされます。確かに、私の周囲には戦国ファン・幕末ファンを始めとした近世・近代が好きな人が多いです。彼ら彼女らは「想像できるから」と言っていますが、古代も想像すると結構楽しいと思うのですが…。

評価:A
posted by みさと at 18:36| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(小説以外) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月22日

龍は眠る

 宮部みゆきさんの長編推理小説です。

あらすじ
 嵐の夜、雑誌記者の私・高坂昭吾は東京へ向かう道すがら、ツーリング中に自転車がパンクして往生していた少年・稲村慎司を助けた。その直後、開いたマンホールとその側に落ちている子供用の傘を見つけた。悪い予想をしつつ、私は通報をする…。
 悪い予想は当たった。マンホールに子供が落ちて死んだのだ。たちの悪いことに、マンホールは故意に開けられていたのだ。慎司は自身の特殊な能力で開けた犯人が分かると言うが…。




 非常に面白かったのです。物語にこれほど引き込まれるものか、と思いました。宮部氏はこれより面白い話をたくさん書いているので、時間が空くとと記憶の中に埋もれ込んでしまいますが、改めて振り返ると名作に思えます。
 慎司ら超能力者も本当に苦悩しているのですね。私なら…耐えられませんね。ネタバレ・反転→直也なんてその能力のせいで俗なことに巻き込まれて死んでしまいますからね。現実にはそういう能力がある人がいないと信じたいものです。

評価:A
posted by みさと at 15:30| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(宮部みゆき) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月19日

虹の家のアリス

 加納朋子さんの短編集です。収録作品『虹の家のアリス』『牢の家のアリス』『猫の家のアリス』『幻の家のアリス』『鏡の家のアリス』『夢の家のアリス』です。

あらすじ
『虹の家のアリス』 私立探偵・仁木順平は所用あって助手・市村安梨沙の伯母の篠原八重子の家に行った。篠原宅で出会った主婦の一人「ミセス・ハート」に仕事の依頼をされる。それは、「虹〈二児〉の会」に嫌がらせが多発しているので、その犯人を突き止めてほしい、というものであった。

『牢の家のアリス』 仁木は産婦人科医院院長の青山医師の依頼を受けることになった。その内容は、嬰児誘拐事件がおこったので、警察に伝えず犯人を突き止めてほしいというものである。仁木と安梨沙はかつて受け持ったことがない難事件に苦労する…。

『猫の家のアリス』 仁木は再び篠原宅で知り合ったマダム達と会うことになった。その場で、彼女らの友達の早苗から依頼を受ける。内容は、猫の警護。彼女はインターネットの掲示板に出入りする飼い主の猫たち狙う連続殺猫鬼に恐れていた…。

『幻の家のアリス』 衣替えの為と言った安梨沙に連れられ、市村邸に行くことになった仁木。そこから事務所に帰った後、市村邸に勤めるお手伝いから依頼が来た。彼女は。、安梨沙が自分のことをどう思っているか知りたいと言う…。

『鏡の家のアリス』 久しぶりに息子の周平に呼び出された仁木。結婚を考えていると言う周平だが、先方の白川由理亜が周平の元恋人・田中明子に付きまとわれているそうだ。息子は、明子から由理亜を守ってほしいと依頼をする。

『夢の家のアリス』 怪しい依頼人をあしらった後、以前のマダム一人と、また別の人の元に安梨沙と手分けして依頼の内容を聞きに行った。依頼の内容はほぼ同じで、花泥棒を捕まえてほしいというものであった…。




 『虹の家のアリス』ハウダニットとしてはこの中でも屈指の出来です。
 『牢の家のアリス』ひょっとして…と思ったらやっぱり。ミステリの基本、ですね。
 『猫の家のアリス』以前アンソロジー『「ABC」殺人事件』に収録されていたものを読んだことがあります。アイデアは抜群ですね。
 『幻の家のアリス』日常の謎。『不思議の国のアリス』を読みたくなりました。
 『鏡の家のアリス』二転三転…これこそミステリ、といった感じです。
 『夢の家のアリス』これもハウダニットとしておおいに楽しめました。意外な動機というのはこのことですね。

評価:B
posted by みさと at 12:00| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(その他の著者) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月12日

銀河鉄道の夜

 宮沢賢治さんの短編集です。収録作品は『やまなし』『いちょうの実』『よだかの星』『ひかりの素足』『風の又三郎』『銀河鉄道の夜』です。

あらすじ
『やまなし』 蟹の兄弟は「クラムボン」について話していた。その上を銀色の腹をした禍々しい魚が通る。その直後、魚は何かに襲われ、連れ去られてしまった。魚を襲ったものとは?

『いちょうの実』 いちょうの実たちは旅立ちの時を迎えていた。彼らは様々な思いを抱いていた…。

『よだかの星』 よだかは実にみにくい鳥。多くの鳥に虐められていた。ある日、鷹が改名を迫ってくるが…。

『ひかりの素足』 一郎と楢夫は雪の中、山から家に帰る道を急いでいた。しかし、道を外れ…。

『風の又三郎』 一郎や嘉助たちの小学校に奇異な転校生がやってきた。名を高山三郎と言う。皆は風の子・風の又三郎

『銀河鉄道の夜』 ケンタウル祭の日、ジョバンニは黒い丘の上に来ていた。彼は物思いにふけっていると、いつの間にか軽便鉄道の車室に移動していた。列車内には親友のカムパネルラがいた。カムパネルラは…。




 この手の小説は本当に久しぶりです。頻繁に読みたいとは思いませんが、たまに気分転換に読むと良いですね。
 『やまなし』は小学校の教科書に載っていました。大変読みやすく、この短編集の中で最も童話的に感じました。
 『いちょうの実』は『やまなし』と良く似ています。人間以外の動物に心が宿っているというシチュエーションは何故か人の心を惹きますね。いちょうの母の寂しさが想像できます。
 『よだかの星』これが一番のお気に入り。上記二作と同じ形式ですが、本当に悲しい話です。
 『ひかりの素足』怖い話です。最後の一郎の気持ちはどのようなものだったか。実際に兄弟を亡くした者にしか分からないでしょう。同胞が極楽に行ったとは言え…。
 『風の又三郎』会話が方言(東北弁?)で読み進めるのに時間がかかりました。あんまり好きにはなれませんでした。
 『銀河鉄道の夜』中学校の国語演習で少しだけ読んだことがある物語です。悲しい結末ですが、結構気に入っている作品です。人は何故悲劇を好むのでしょうか…?

評価:A
posted by みさと at 13:23| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(その他の著者) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月11日

殺人方程式 切断された死体の問題

 綾辻行人さんの長編推理小説です。

あらすじ
 新興宗教「御玉神照明会」の教主・貴伝名剛三が殺された。彼は最近不審死した前教主からの引き継ぎの為、「お籠もり」をしている最中であった。しかし、彼の死体は付近のマンションで発見される。間もなく彼の義理の息子・光彦が警察に捕まるが…。




 良くも悪くも普通のミステリです。物語は平凡ですが、トリックが上手いです。
 法月綸太郎さんの『誰彼』によく似た物語だと思いながら読んでいたら、解説に同年に発表されたとありました。新興宗教とミステリというのは切っても切れない縁なのでしょうか…? 『誰彼』ももう一度読んでみようかな。

評価:B
posted by みさと at 13:37| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(綾辻行人) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする