2011年10月30日

誰か Somebody

 宮部みゆきさんの長編小説です。

あらすじ
 財界の要人・今多嘉親の娘である菜穂子の夫・杉山三郎は、嘉親の自転車に轢かれて死んだ個人運転手・梶田信夫の娘達から相談を受ける。その相談とは、父を轢き殺した犯人を見つける為に父の伝記を書きたいというものであった。杉山は彼女らの相談に乗り、梶田氏の一生を辿り始めるが…。




 中々盛りだくさんの一冊でした。起こる事件はごく小さいものですが、そこからここまで大きい物語を紡ぎだせるとは…。さすがです。しかし、濃い作品を一気読みしたせいか、終盤で頭が混乱してしまいました。一気読みはあまりするものではないですね。
 これってシリーズ物とちゃうかな、と思いながら解説を読んでいたら、やっぱり続編があるそうです。そちらにも期待が出来ます。

評価:B
posted by みさと at 18:16| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(宮部みゆき) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

大回り其の十

 二十一日、先輩と大回りに行ってきました。ルートは スタート駅→天王寺駅→新大阪駅→高槻駅→島本駅→京都駅→奈良駅→ゴール駅です。

 天王寺から新大阪まではB快速で。
th_IMG_0023.jpg




 島本で二時間ほど滞在、列車を撮影しました。沢山の写真がありますが、特筆すべきものと奇麗に撮れたものだけ。

 207系
th_IMG_0040.jpg




 貨物列車 EF510
th_IMG_0073.jpg




 EF210
th_IMG_0070.jpg




 はまかぜ
th_IMG_0072.jpg




 きたぐに
th_IMG_0048.jpg




 223系 江・浅井三姉妹ヘッドマーク付き
th_IMG_0047.jpg




 その後、東海道線、奈良線、大和路線を使って帰りました。
posted by みさと at 15:06| 大阪 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 鉄道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月26日

人質カノン

 宮部みゆきさんの短編集です。収録作品は『人質カノン』『十年計画』『過去のない手帳』『八月の雪』『過ぎたこと』『生者の特権』『漏れる心』です。

あらすじ
『人質カノン』 遠山逸子は忘年会の帰りによったコンビニで強盗に出会った。金を盗った強盗は、店員を束縛し、逸子達人質には黙って店を出て行った。赤ちゃんの玩具・ガラガラを落として。何故犯人はガラガラを持っていたのか…?

『十年計画』 わたしはある中年女性から話を聞いた。それは、一人の女の十年かけた轢殺計画であった…。

『過去のない手帳』 和也は電車の網棚から女性雑誌と手帳を拾った。手帳には吉屋静子という名前と住所、電話番号のみ書き込まれていた。しばらく後、吉屋という女性の住んでいるはずのマンションで火災が発生した。新聞によると吉屋は行方不明だと言う。和也は気になって吉屋にコンタクトをとろうとするが…。

『八月の雪』 いじめが原因の交通事故で右足を失った石野充。彼が自宅で寝ている間、電話がかかってきた。祖父が亡くなったという訃報であった。遺品整理の際、古い遺書と思しきものが出てきた。充は気になり、祖父の友人に何か知らないか電話をかけるが…。

『過ぎたこと』探偵事務所に勤めている私は街中で見たことのある青年を見つけた。彼は中学生の頃、ボディ・ガードの依頼に来た人物だった…。

『生者の特権』田坂明子は恋人の井口信彦に振られた為、自殺しようとしていた。そんな中、小学校の前を通りかかると一人の少年に出会う。彼は宿題を取りに行く為、学校に侵入しようとしていた。明子は彼の学校侵入に協力することにするが…。

『漏れる心』照井家は自分の住んでいるマンションの部屋を売ろうとしていた。しかし、見学者が来る日に上階からの雨漏りが起こる。上階に住んでいるのは一人暮らしの大学生のはずだが…。




 久々の宮部ワールドです。この本は二回目で、軽く読みました。
 『人質カノン』は中々魅力的な謎で、初読時は様々な想像を張り巡らしていたのですが、結末はやはり宮部さんらしく温かいものでした。
 『十年計画』本当に遠大な殺人計画ですこと。私なら十年の間に熱が冷めてしまいます。書き方によったら非常に恐ろしい作品になるのでしょうが、やはり宮部さんらしいと言いますか…。
 『過去のない手帳』何やら似たような作品があった気が…。そちらは落としものは本と名刺で、会社の宣伝の為にわざと落としたのだという結末でしたが。
 『八月の雪』ここから三作はいじめに関する作品です。戦争まで引っ張りだしているのにおどろおどろしくならないのはやはり作者の腕によるものか…。
 『過ぎたこと』アイデアあふれる作品です。
 『生者の特権』本短編集で一番のお勧めです。中々勇気を与えてくれる作品です。
 『漏れる心』少し毛色の違う作品です。上階の部屋主のお母さんが可哀想でなりませんでした。

評価:A
posted by みさと at 21:29| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(宮部みゆき) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月23日

超・殺人事件 推理作家の苦悩

 東野圭吾さんの短編集です。収録作品は『超税金対策殺人事件』『超理系殺人事件』『超犯人当て小説殺人事件(問題篇・解決篇)』『超高齢化社会殺人事件』『超予告小説殺人事件』『超長編小説殺人事件』『魔風館殺人事件(超最終回・ラスト五枚)』『超読書機械殺人事件』です。

あらすじ
『超税金対策殺人事件』 例年になく収入が増えた推理作家。いつもより羽振りよく一年を送った彼だが、所得税と言う大敵が迫っていた。

『超理系殺人事件』 私は書店で『超理系殺人事件』と言う本を買った。その本は専門知識が沢山書かれた本だが…。

『超犯人当て小説殺人事件(問題篇・解決篇)』 四人の編集者は作家・鵜戸川邸介の家に呼び集められた。鵜戸川は皆に己が書いたフーダニットの犯人を当てさせようとする…。

『超高齢化社会殺人事件』 高齢化が進んだ世の中、作家も80代、90代が珍しくなくなってきた。作家・藪島清彦もぼけが始まったらしく、担当の小谷は原稿の読解に苦労する。

『超予告小説殺人事件』 売れない作家・松井が連載中の小説のシナリオに沿って連続殺人が起きる。担当編集者はそれを売名に利用しようとするが…。

『超長編小説殺人事件』 ひたすら長い作品が好まれる世の中になってきた。作家・葛原は担当編集者に推され、間延びした長い小説を書くが…。

『魔風館殺人事件(超最終回・ラスト五枚)』 先が見えないまま、推理小説の原稿が残り五枚になってしまった。果たしてその結末は…。

『超読書機械殺人事件』 書評家・門馬の元に書評を自動で行う機械がやってきた。門馬はこれを重宝するが…。



 前回ハードカバーで読んだ物を、今回は文庫で読みました。あっさりと軽く読めるところが良いですね。
 現代社会を風刺しており、苦笑いをしてしまうところが沢山ありました。
 東野さんって本格から社会派、ユーモアミステリまで、なんでも書けるのですね。多彩な作品にいつも驚かされます。

評価:B
posted by みさと at 22:55| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(東野圭吾) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月21日

 麻耶雄嵩さんの長編推理小説です。

あらすじ
 オカルトスポット探検サークルの六人は山裾にある、ファイアフライ館と呼ばれる屋敷に合宿に来た。ファイアフライ館は十年前、作曲家・加賀蛍司が演奏家達を殺した惨劇の館。そこをOBが買い取ってサークルの合宿所にしたのだ。去年は合宿の後、部員の一人が連続殺人鬼・ジョージに殺された。このことは館に関係があるのか? 今年も何かが起こるのか?




 ミステリなのにホラーのような雰囲気でした。上手に恐怖を煽っていて、怯えながらも、続きが気になりました。
 トリックも中々上手く、すっかり騙されました。長崎と諫早の影が薄いと思ったら…。
 ミステリとして良作でありながら、ホラーとしても楽しめるという非常に贅沢な傑作でした。麻耶作品としてはインパクトに欠けるかもしれませんが。

評価:A
posted by みさと at 19:49| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(麻耶雄嵩) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月20日

試験終了

 今週は中間試験でした。今回は試験前日の日曜日に風邪をこじらせてしまい、体調が優れないまま試験日を迎えました。

 明日は試験休み。先輩から誘われたので大回りに行ってきます。次の日曜日は友人二人とあちこちを散策する予定です。
posted by みさと at 16:05| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月16日

妃は船を沈める

 有栖川有栖さんの二部作です。第一部『猿の左手』、幕間、第二部『残酷な揺り籠』で構成されています。




あらすじ
『猿の左手』 盆野和憲が海の中に車ごと飛び込んだ。自殺かと思われたが、解剖の結果胃から睡眠薬が検出され他殺と言うことが分かった。彼は妻・古都美の友人・三松妃沙子に金を借りており、妻に厭われていたそうだ。妃と綽名される妃沙子は金貸し以外にも若い男性を侍らせるなど、人に施しを与えるのが好きだと言う。
 事件の謎に臨床犯罪学者・火村英生と推理作家・有栖川有栖は事件の謎に挑む。

『残酷な揺り籠』地震が起きる少し前、加藤廉が殺された。彼は結婚した妃沙子の取り巻きの青年の一人で、妃沙子の夫・設楽明成の家の離れに住んでいた。
 火村とアリスは思わぬ再会に様々な感情を抱きつつ、事件の謎に挑む。



 ストーリーはとても秀作とは言えません。トリックはそれなりかも知れませんが、これではまるでパズル小説です。物語に魅き込まれる所もなく、だらだらと読んでしまいました。久しぶりに「はずれ」を引いた気分です。つまらない駄作とまでは言いませんが、正直読んでいて退屈な凡作でした。

評価:C
posted by みさと at 12:55| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(有栖川有栖) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月13日

英国庭園の謎

 有栖川有栖さんの短編集です。収録作品は『雨天決行』『竜胆紅一の疑惑』『三つの日付』『完璧な遺書』『ジャバウォッキー』『英国庭園の謎』です。

あらすじ
『雨天決行』 雨の中、公園の四阿(あずまや)で瀕死の女性が発見された。彼女は間もなく、「赦してあげて」と言う言葉を遺して息絶えた。その後の捜査で彼女が昨日電話で「雨天決行」と話していたことが分かった。臨床犯罪学者・火村英生と推理作家・有栖川有栖は事件の謎に挑む…。

『竜胆紅一の疑惑』 メジャーな中間小説家・竜胆紅一は有栖川有栖、火村英生、編集者の片桐光雄に「自分の命を狙う人物が家にいる、助けて欲しい」という依頼をした。彼を狙う人物とは?

『三つの日付』 錦本文弥は傷害の容疑で逮捕され、後の捜査でOL扼殺事件の犯人ではないかという疑惑が出て来た。しかし、彼は犯行のあった三年前の三月二十二日のアリバイがあると言う。その証拠はナスカと言うバーで錦本が写っている有栖川有栖が同業者の赤星楽らと撮った写真と、有栖川と赤星の色紙サインの日付だが…。

『完璧な遺書』 萩原冬樹は言い寄っていた相手に拒絶され、相手を扼殺してしまった。彼は死体を偽装し、彼女のワープロで遺書まで作って自殺に見せかけようとしたが…。

『ジャバウォッキー』 詩のような不可解な妄語を吐く前科者・山沖一世からアリスと火村に電話があった。山沖は近く大きな事をすると言う。火村とアリスはそれを止めるべく、彼の吐く妄語と格闘しながら奔走する…。

『英国庭園の謎』 象徴詩のような不可解な暗号文を解き、宝物を探すゲームをしている途中、己の英国庭園が見える書斎で出題者の緑川隼人が殺された。アリスと火村は暗号を解き、事件を解決する…。




 二年前に読んだことがあるものですが、トリックまでほぼ完全に覚えていました。それほどインパクトが強かったということか…。
 『完璧な遺書』は初めて読んだ倒叙もので、当時の私には新鮮でした。今でも倒叙ものは好きです。
 最後二作に出てくる象徴詩のような暗号、気にいっています。不思議な言葉を読むと、それにどのような意味があるのか気になって物語に引き込まれます。二回目でも十分に楽しめました。
 前半三作もトリック・ストーリーともに良く出来ています。
 全ての短編が素晴らしい出来でした。全て面白いと言うのは本当に珍しいです。

評価:A
posted by みさと at 22:42| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(有栖川有栖) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月10日

伊丹空港 千里川

 先月、クラブの先輩方と飛行機を見に伊丹空港へ行ってきました。天王寺集合でJRで大阪に行き、阪急に乗り換えて蛍池へ、そこから徒歩で空港まで行きました。




 モノレールもあったようですが、使いませんでした。
th_IMG_0146.jpg




 伊丹空港でしばらく飛行機を見た後、友人への土産を買って千里川へ向かいます。
th_IMG_0148.jpg




 千里川の堤防で撮影開始。この川は真上を飛行機が通るということで有名です。有栖川有栖氏の小説『ダリの繭』のラストシーンに出てくる飛行機が真上を通る川はおそらくここだと思われます。
th_IMG_0157.jpg




th_IMG_0158.jpg




 何本か逃した後、三本目ぐらいで飛行機が真上を通りました。ものすごい音で、耳が痛くなりました。しかしその迫力は格別。普段八尾空港に着陸する小型機はしょっちゅう見ていますが、飛行機がこんなに恐ろしいと感じた事はありませんでした。
th_IMG_0162.jpg




 飛行機が三本ほど頭上を通った後は、千里川を離れて伊丹空港の周りをぶらつきながら飛行機の観賞・撮影をしました。
th_IMG_0165.jpg




th_IMG_0168.jpg
posted by みさと at 20:50| 大阪 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 日帰りの旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月08日

緋色の囁き

 綾辻行人さんの長編推理小説です。

あらすじ
 和泉冴子は聖真女学園に転校してきた。しかしその直後彼女と寮で同室になった少女が開かずの間で焼死し、その後も殺人事件が続く。彼女は殺人のあった夜、夢遊病の症状があった事から己が殺人を犯したのではないかとの疑問を抱く。夢遊病は彼女の「緋い」過去に関係があると思われるが…。




 久しぶりの学園もの、と思って軽く読もうと思っていたら、兎に角暗い話でした。
 「赤」と言うのはやはり人を魅く色なのでしょうか? 有栖川有栖さんの『朱色の研究』、東野圭吾さんの『赤い指』など、私が読んだ作品にもタイトルに「赤色」が入っているものが幾つかあります。
 「お嬢様」という仮面に隠された少女達の辛さがよく文章に表されていました。冴子だけではなく綾とその取り巻き達の話も大変興味深かったです。物語に引き込まれ、あっと言う間に読み終わりました。

評価:B
posted by みさと at 22:31| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(綾辻行人) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする